1965年
ビートルズはタイトルで歌い出す曲をよく作りました。このアルバムに至ってはアルバムタイトルをいきなり叫びます。彼らのオリジナルアルバムではこの作品だけです。強烈な印象ですね。ツカミは完璧です。(余談ですが「ヘイ・ジュード」というアルバムはオリジナルアルバムでなく、B面の歌い出しが「ヘイ・ジュード」です。)
前作の名残なのか全14曲中カバーが2曲収録されていますが、前作よりも全体的に元気です。
また、ジョージが作った曲が2曲あるのもこのアルバムが初です。ただし、「ウィズ・ザ・ビートルズ」の「ドント・バザー・ミー」に比べると両方とも如何にも凡庸でつまらない曲です。
「イェスタデイ」については今更特に何も書かなくていいと思いますが、それに続く曲がおバカなのは特筆に値します。このアルバムを美しいバラードで終わらせませんでした。あえて最後に破壊的なドタバタなロックンロールで「イェスタデイ」の雰囲気をぶち壊して終わるようにしたんです。ビートルズはアルバムの最後でおバカをやることがよくあります。そのイタズラ心はこのアルバムで開花したのでしょうか?